貿易自由化とは?

TPP をはじめ、世界ではさまざまな貿易自由化交渉が行われてきました。しかし、トランプ大統領の誕生や戦争によって貿易は縮小していく可能性があります。ここでは、貿易自由化を進めるための方法や、貿易自由化がもたらすメリットについて解説します。

目次

関税の撤廃や引き下げ

貿易自由化の際に真っ先に挙げられるのは関税の撤廃や引き下げです。安価あるいは高品質な外国産品が輸入されると、国内産業に打撃を与えてしまうことがあります。こうした場合に国内産業を保護する目的で、輸入品に関税と呼ばれる税金を課しています。この関税を引き下げたり、撤廃したりすることによって貿易をより活発化させることが、貿易自由化の狙いの 1 つです。

規制緩和

関税に関する措置のほかに、規制緩和を行なうことで貿易自由化を促進することもあります。単に関税をかけるだけだと、貿易相手国の生産技術の向上によって輸入品の価格そのものが下がった場合、国内に安価な輸入品が多く流通し、国内産業が衰えてしまいます。こうした事態を防ぐため、輸入制限を行なうことがあります。

輸入制限とは、輸入できる数量や金額に上限を設けることです。この輸入制限を緩和、撤廃すると、貿易の自由化が進みます。農産物などでは、国内の需給がひっ迫した際に緊急輸入をしなければならず、輸入制限の撤廃に追い込まれることがあります。

非関税障壁の撤廃

さらに踏み込んだ議論では、非関税障壁の撤廃が取り上げられます。関税や輸入制限の問題をクリアしたのちでも、輸出相手国での販売ルールが極めて厳しかったり、国際標準に合致していなかったりすれば、輸出をしづらくなります。グローバルスタンダードに合わせた基準に変更するなどして非関税障壁を撤廃することも、貿易自由化を後押しします。

FTA や EPA

貿易自由化を行なうためには、FTA(自由貿易協定)や EPA(経済連携協定)を結ぶ方法があります。FTA や EPA は 2 国間でも交渉できますが、同一地域にある多くの国で相互に貿易を自由化したほうが、メリットが大きくなります。なぜなら、同一地域の貿易が自由化されれば、分業体制がとりやすくなるからです。地域が一体となって貿易自由化に取り組むことで、当該地域の域外に対する競争力が高まります。このように、貿易自由化は規模が拡大すればするほど、得られるメリットが大きくなっていきます。






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