経済・産業の発展と変化を見通す「ペティ・クラークの法則」とは?
ペティ・クラークの法則というものがあります。この法則を発見した人物 2 名の名前が法則名となっています。では、ペティ・クラークの法則の中身を見てみましょう。
ペティ・クラークの法則によると、産業構造は時間の経過とともに、「第 1 次産業 → 第 2 次産業 → 第 3 次産業」へと移り変わっていきます。第 1 次産業には、農林水産業などが該当します。第 2 次産業には、鉱工業や建設業が含まれます。第 3 次産業はサービス業が一例です。
日本を例にとって、ペティ・クラークの法則について考えます。日本では、江戸時代には新田開発をするなどして農業の発展に勤めてきました。第 1 次産業で成り立っている国であったことがわかります。鎖国体制をやめて明治維新に至ると、繊維産業などの工業が発達してきます。この段階が、第 2 次産業の発展の始まりです。
その後、戦争を経て高度経済成長の時代を迎えます。高度成長の時代では、第 2 次産業の中で主役となる製品が変化しました。そして、三種の神器と称された白黒テレビ、電気洗濯機、電気冷蔵庫の時代から、3C の自動車、クーラー、カラーテレビが普及する時代へと移り変わっていきます。そんななか、日本では個人所得が増大し、消費意欲が高まっていきます。その結果、小売業などの第 3 次産業が大きな伸びを見せました。今日でも、日本の産業のうち最大割合を占めるのが第 3 次産業です。
日本のほかにも、アメリカ、イギリス、ドイツなどの先進諸国はいずれも第 3 次産業中心で成り立っています。一方、新興国の多くは工業の発展が目覚ましく、第 2 次産業中心の国が多いです。第 1 次産業中心の国は、GDP があまり多くない発展途上国に多くみられます。このことからも、時代が進み、発展途上国が新興国を経て先進国になるにつれ、産業構造が第 1 次産業から第 3 次産業へと移り変わることがわかります。第 1 次産業に比べて第 3 次産業は資本集約的に行いやすく、狭い国土でも発達させられることから、GDP への貢献額も大きいです。
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