ミクロ経済学とは?

経済学と聞くと、「ミクロ経済学」や「マクロ経済学」といった名前を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。ここでは、「ミクロ経済学」とはどのような学問なのかを理解してみましょう。

目次

「ミクロ」とは

ミクロ経済学の「ミクロ」とは、「微視的」という意味です。つまり、ミクロ経済学は、経済を微視的な視点からとらえる学問です。

とはいえ、微視的といわれても、具体的なイメージがつかみにくいかと思います。そこで、具体例を取り上げながら、どのような視点を持った学問なのかを説明します。

リンゴ 1 個ずつに着目する「微視的」な視点

ミクロ経済学では、経済活動の細かな動きに着目します。

例えば、ある店がリンゴを販売している場合、あと 1 つリンゴを追加で仕入れて販売すれば、どれだけの利益が得られるか、などといったことを考えます。では、この考え方がなぜ重要なのかを、より具体的にみてみましょう。

日常的には、「リンゴの原価が 100 円、売価が 120 円」などとされて、「リンゴ 1 個当たり 20 円の利益が出る」といった考え方がなされることが多いです。ここでは、販売にかかる人件費や店舗代などは、リンゴの原価に含まれていると考えます。

この考え方において、「リンゴの原価が 100 円だから、あと 1 つ仕入れて販売すれば、さらに 20 円の利益が出る」と考えるのは誤りです。というのも、リンゴを 1 個多く仕入れたからといって、店舗代が高くなるとは考えにくいからです。

原価=売価となる均衡点を見つけ出す

多く仕入れれば仕入れるほど、追加の原価は低くなっていきます。いわゆる「規模の経済性(スケールメリット)」が発揮される形です。

一方で、リンゴの仕入れ個数を増やしすぎると、売れ残りが生じそうになって値引きしなければならない可能性もあります。したがって、リンゴの売価も 120 円で固定することはできません。

こうした原価と売価の動きを考えながら、原価=売価となる均衡点を見つけ出すことが、ミクロ経済学では行われます。リンゴの売買全体をとらえるのではなく、追加的なリンゴ 1 個ずつに着目して考える点が、「微視的」であるといえます。






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