PBR1倍割れ解消推進ETFで、低PBRを脱する際の株価上昇を狙う

目次

PBR1倍割れ銘柄 = 低PBR銘柄とは

PBR(Price-to-Book Ratio)は、株価純資産倍率とも呼ばれます。企業の株価とその企業の純資産(資産から負債を差し引いたもの)との比率を示す指標です。この指標は、企業の株価が資産価値に対してどれだけ割高もしくは割安なのかを表しています。投資家が企業の株式を評価する際に用いられます。

低PBR銘柄とは、PBRが比較的低い企業の株式を指します。つまり、株価がその企業の純資産に対して割安な水準で取引されている銘柄のことです。低PBR銘柄は、資産価値に対して割安な価格で株式を購入できる可能性を持っています。

ただし、低PBR銘柄が必ずしも良い投資機会であるとは限りません。企業の資産価値への評価が低いのは、将来の見通しが非常に暗いからかもしれません。PBRだけで企業の評価をするのは危険です。PBR以外の評価基準や将来の見通しなども考慮する必要があります。

東京証券取引所が、低PBR銘柄を減らそうとする理由

東京証券取引所は、「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議」「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議の論点整理及び論点整理を踏まえた東証の対応について」という資料を公開しています。

経営陣や取締役会において、自社の資本コストや資本収益性を的確に把握し、その状況や株価・時価総額の評価を議論のうえ、必要に応じて改善に向けた方針や具体的な取組、その進捗状況などを開示することを要請

継続的にPBRが1倍を割れている会社には、開示を強く要請

「継続的にPBRが1倍を割れている会社」には、改善に向けた適時開示を要請しています。東京証券取引所が、低PBR銘柄を減らそうとする背景については以下のように書かれています。

資料1:資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について

現状では、プライム市場の約半数、スタンダード市場の約6割の上場会社がROE8%未満、PBR1倍割れと、資本収益性や成長性といった観点で課題がある状況であり、市場区分見直しに関するフォローアップ会議では、こうした現状を踏まえ、今後の各社の企業価値向上の実現に向けて、経営者の資本コストや株価に対する意識改革が必要との指摘がなされています。

PBRが1倍を割っているのは、会社が事業のために持っている資産が評価されていないからです。東京証券取引所は、企業価値向上に向けて、経営者の資本コストや株価に対する意識改革が必要だと考えています。

企業価値向上が実現すれば、市場の健全さにつながります。健全さを維持すれば、市場は安定し、よりたくさんの投資マネーを呼び込むことができるはずです。

低PBR銘柄が減ることで、業績が低迷する銘柄かもしれない、何か良くないことが起きている銘柄かもしれない、というような健全さの懸念も減るはずです。

すべての低PBR銘柄の株価が上昇するわけではない

低PBR銘柄のPBRが上昇するということは、株価が上昇するということです。なので、東証の方針は投資のチャンスだと考えます。しかし、すべての低PBR銘柄の株価が上昇するわけではありません。低PBR銘柄にはリスクや注意すべきポイントが存在します。

  • バリュートラップ: 低PBR銘柄は、株価が一貫して低いままで成長が期待されない状況に陥ることがあります。これを「バリュートラップ」と呼びます。事業が全く成長しないので、株価もずっと上昇しません。

  • バランスシートのリスク: 資産に何か問題を抱えていて資産価値が低かったり、負債が大きすぎて企業の継続性(ゴーイングコンサーン)を脅かしているかもしれません。

  • 業界特有の問題: 業界の構造的な問題があって利益が少ししか上がらず、それが低評価の理由となっている可能性があります。業界の不況だったり、構造的に運転資金が多く必要だったり、前提を覆すのが難しい課題は回避しづらいです。

低PBR銘柄を浅く広く買える「2080 PBR1倍割れ解消推進ETF」

低PBR銘柄の株価が上昇するかもしれない。でもバリュートラップがあるので銘柄についてよく調べる必要がある。私は、30ほどの低PBR銘柄に投資しています。

でも、銘柄のひとつひとつをよく調べるのは大変です。。。そんな中、低PBR銘柄を浅く広く買えるETFを知りました。

「2080 PBR1倍割れ解消推進ETF」です。

「2080 PBR1倍割れ解消推進ETF」ロゴ
  • 信託報酬 0.99%(税抜0.9%)以内
  • 上場日 2023年9月7日(予定)

ファンドの特色として以下のように書かれています。

内国アクティブ運用型ETFの商品特性及び管理会社の運用体制等に関する報告書

主として、我が国の金融商品取引所に上場する株式に投資します。 株式への投資にあたっては、PBR が1倍未満である銘柄のなかから、利益水準や有価証券報告書およびその他の開示情報、取引所における流動性等を当社独自の観点から総合的に勘案し、投資銘柄を選定します

最終的にどの銘柄に投資をするかは「総合的に勘案」されます。割安な銘柄を探すのが楽しいので自分で総合的に勘案する、というのも良いですが、プロにお任せしてしまうのもひとつの手です。良いパフォーマンスを期待してます。信託報酬は年1%程度なら許容範囲内。

投資した銘柄の PBR が1倍を超えた場合、当該銘柄の株価動向やファンダメンタルズ、市場の状況などを総合的に勘案した上で保有を継続するか、売却するかを決定します。保有を継続した場合、PBR1倍を超えた状況が長期にわたって継続する銘柄を保有することがあります

PBR1倍割れを脱した後も保有するかもしれないそうです。ある基準に到達した後も保有するかどうかは、その銘柄の業績や株価の動向を見て判断するというのは理解できます。

信託財産から生ずる配当等収益(受取配当金、配当株式、受取利息、貸付有価証券に係る品貸料およびその他の収益金の合計額から支払利息を控除した額をいいます。)から経費を控除後、全額分配することを原則とします。ただし、分配金がゼロとなる場合もあります。なお、売買益が生じても、分配は行いません。

配当等の収益はすべて分配するとのことなので、自分で株式を買った時と同じように配当金を受け取れます。ここは、分配と再投資のどちらが良いか評価が分かれるところかもしれません。私は、配当金を受け取ることができるのは良いと思います。

それから、ファンドのETF紹介ページに以下の記載がありました。

このETFは、PBR1倍割れの企業をユニバースとして分散投資を行います。 議決権行使を通じて割安な企業価値を放置している経営陣に経営の質の改善を促します。

議決権行使でPBR向上に繋げていくというのは、具体的なアクションを起こせるということです。私が個別株を買う時には規模が小さく影響力も小さいですが、ETFの規模が大きくなれば大きな力になるはず。PBR向上に繋がるアクションを起こせるというのは、投資家として嬉しいです。

ただ、新しいETFなので実際の保有銘柄やパフォーマンスなど、まだ情報がありません。今後の運用状況に注目していきたいと思います。






Amazon欲しいものリスト

私が作業中に飲んでいるコーヒーや欲しいマンガなどを集めました。開発・執筆の励みになりますのでクリックして頂ければ幸いです。

<Amazon欲しいものリスト>