タンス預金のメリット・デメリットを考えると銀行預金の方が良い

タンス預金ってされている方いますか?タンス預金とは、銀行などの金融機関にお金を預けないで、文字通り自宅のタンスの中にお金を預けておくということです。もちろん、タンス預金にはちゃんと意味があります。あらためて、タンス預金のメリット、デメリットを整理しておきましょう。結論は、「タンス預金は何かしらの金融機関に預けた方が良い」ですが、手段のひとつとして頭に入れておく必要はあります。また、預金ではなく株式や不動産を持つことも、選択肢としてあります。

目次

箪笥預金のメリット

1.預金が引き出せないというリスクを回避できる

手元にお金があるため、金融機関からお金を引き出せなくなるリスクを回避できます。預けていたお金が引き出せなくなる事態というのはいくつか考えられます。例えば金融機関が倒産するかも?という不安から預金者みんながお金を引き出そうとして取り付け騒ぎが起きるとか、預金していた銀行が実際に倒産してしまうとか。銀行などの金融機関には信用不安・倒産リスクがあります。実際、ギリシャでは財政危機にあたって取り付け騒ぎがありました。日本の場合、銀行が倒産したとしても、一つの銀行につき1000万円までは預金保険機構によって保証されます。なので、預金が引き出せなくなるリスクは非常に低いです。全部銀行が潰れてしまうような事態にならなければ。

ただし、金融機関が破綻したときに保証される金額は一行につき1000万円までが上限です。大金持ちの人は、銀行破綻による預金喪失を回避するメリットがあるということになります(お金持ちの人ってタンス預金やっているんだろうか?)。

キプロスで、預金を引き出せなくするとともに、預金に課税するという政策が発表されました。10 万ユーロまでの銀行預金は 6.75%、それ以上の銀行預金は 9.9%。タンス預金ではこの課税も回避が可能ですね。滅多にあることではありませんが、金融が不安定になっている昨今、何が起きても不思議ではありません。預金が引き出せないリスクや、預金に強制的に課税されるというような事件が起こる確率はゼロではないということです。怖い怖い。

ギリシャでも、ユーロが底をつくのを防ぐため現金の引き出し制限という措置がとられましたね。この時の具体的な制限は1日60ユーロ(約8千円)という水準なので、仮にこういう状況が発生したら生活に困るレベルです。そして、タンス預金が存分に力を発揮する状況でもあります。

2.お上に把握されずにお金を管理できる

預金するということは、そのお金の存在を銀行に把握されるということです。これでもし困る人がいれば、タンス預金しても良いかもしれません。もちろん、自分の財産を把握されたくないというのは、あくまで気分的にということですよ。脱税やマネーロンダリングなど、違法行為は当然ですがやってはいけません。悪いことは取り締まられます。税務署から怒られること無いように、清く正しく生きましょう。

マイナンバー制度が始まったので、政府が財産情報を集めるための法整備も徐々に進んでいくだろうと思います。もしかしたら、「やるなら今のうち」的なところはあるかもしれませんね。もちろん法に抵触しない範囲で。

3.普通預金にマイナス金利が適用されることになったらお得

日銀は、日本で初めてマイナス金利政策を導入しました。これは銀行が対象のマイナス金利なので、一般市民に直接影響はないはずです。しかし、もし普通預金にマイナス金利が発生するようになったら、銀行にお金を預けているだけでお金が目減りしていくことになります。実際、ヨーロッパのスイス・スウェーデン・デンマークなどでは大口の預金にマイナス金利が発生するらしいです。このような事態になったら、タンス預金が鉄板という日がやってきたりする。。。かも?

箪笥預金のデメリット

1.盗難や災害に弱い

泥棒が家に入ってタンス預金が盗まれてしまう可能性があります。日本の治安は比較的良いので盗みの被害に遭うことはあまりないかと思いますが、タンス預金を盗まれてしまったときのダメージは非常に大きいですよね。お金が無くなってしまいます。その後、犯人が捕まるかどうかが気になる、悶々とした日々を送ることになりそうです。

火事で家が燃えたり、地震で建物が倒壊したり、津波や浸水したり、災害はさまざまな形で家の安全を脅かします。家が危なくなったとき、自分が危険にさらされるだけでなく、お金にも喪失の危機が訪れるわけです。家が燃えて、更にタンス預金も燃えてしまったら泣きっ面に蜂どころの話ではない。。。。

調べてみたら、耐火耐水金庫というものがありました。タンス預金じゃなくて、金庫預金。でも、数万円で火災水災のリスクをヘッジできるんだとしたら惜しむ金額ではないと思います。

2.インフレに弱い

もしデフレからインフレになったら、お金の価値は下がっていきます。インフレとは、お金の価値が下がり、物の価値が上がるということです。インフレが進むと金利が上がります。貯金していれば利子がつきますが、金利が上がると利子率が上がります。ですが、タンス預金は金利も何も無いので、殖えません。タンス預金だろうと銀行預金だろうとインフレでお金の価値は下がるのですが、利子がつかない分、タンス預金はとても不利ということになります。

アベノミクスを進めている日本では、インフレ対策について必ず考えておく必要があります。具体的には、株式・不動産などの現金以外の資産を持つのが一般的な方法です。詳しくは、「ハイパーインフレが起きたらどうしよう?個人投資家が取るべき対策」をご覧ください。また、株式を資産として持つために株式口座を開きたい方は、記事「株式投資のためにベストな証券会社で口座を開設する」をご覧ください。

箪笥預金は、メリットよりデメリットの方が強い

アベノミクスでデフレから脱却しようとしている今、タンス預金をするメリットはないかと思っていましたが、日本にマイナス金利が導入されました。今は、家に置いてあるお金があれば、金融機関に預けることをオススメします。ただ、今後どうなっていくのかは少し不透明になりつつあります。






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